目線

牛丼チェーン

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差し迫った問題、例えば、家賃払わなくちゃとか、仕事の納期が迫ってるとか、そういう問題があると、とにかくそれに集中することになる。

集中することで、どうにかその問題は解決に近づくのだけど、近くの問題に集中するというのは、目線が下がってしまうことでもある。そうすると、遠くをみるのが大変になる。ご飯をたくさん食べたりたくさん寝たりすると、少しよくなる。

牛丼チェーン

東京都在住もそろそろ20年くらいになりそう。随分慣れたと思うこともあるけれど、いまだに慣れないと思うこともあって、その一つが、ちょっと座るところがとにかく少ない街だということだ。地べたに座るほど若くないし。

とにかくスペースが貴重で、だから、フードコートとか、ビルのレストランフロアとか、トイレを共通化したりとかそんな工夫をすることになる

座る場所が少ないということは、座る権利を獲得するのが大変になるということで、つまり、座って何か時間を過ごすというのは高くつくことになる。

牛丼チェーンなどでの昼食時に、食後にスマートフォンをじっと見て、座席でゆっくりしている若い人を最近よく見かける。

立ち食い蕎麦ほどではないにしても、そういうところでは、さっと食べてさっと出るのが通常だと思っていた。そのほうがなんか働いてる人の忙しい昼休みっぽくもなる。時間に余裕があっても、さっと済ますことが大事なものだと。

食後、仕事の時間まですることがない、行く場所がない、まして、座る場所がないので、一度座った場所はなるべく活用するのが良いんだろうなと思うけれど、なんか残念な気もする。

スマートフォンを見ていることで、何か所在あり気なふうに見えるのもあるんだろう。

座ることが高いことだというのは、なんか、よくないものを色々と生み出している気がする。ランチの行列とか。並んで待ってまで、何か食べようというのは、普段の生活の中ではやりたくないと思う。

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