アイデアを生み出すことについての断片

資料から抜き出したもの。順序には意図はありません。

フォークの歯はなぜ四本になったか

フォークの歯はなぜ四本になったか実用品の進化論 (平凡社ライブラリー)

道具のデザインは、偉大な作り手の頭の中で完璧に練りあげられてから生まれるのではなく、むしろ、それらを取り巻く社会、文化、技術に関連し、使った側の（おもに不愉快な）経験を通じて変更が重ねられてゆくものだからである。
人工物の形状の進化は、われわれがそれらをどう使うかに多大な影響を与える。
人工物が今あるような形になった経緯を理解するための支配的原理として、「形は機能にしたがう」説が不適切だということである。
本当に意味でモノの形を決めるのは、ある働きを期待して使ったときに感知される現実の欠陥にほかならない。昔の賢者たちー今日のわれわれが発明家、デザイナー、あるいはエンジニアと呼ぶ人たちに当たるだろうーは、既存のモノの欠陥を観察し、どうして期待どおりに機能しないのかを調べた。モノの欠点に目を留めることによって、革新家はそういったモノを部分的に修正して取り除き、あたらな改良品を生み出した。
既存のモノの欠点は、改善の「必要性」という言葉で表現できるのだろうが、実際に技術的な進化を促すのは、必要よりも「欲望」である。必要ではなく、贅沢こそが発明の母なのである。
どんな人工物にも、多かれ少なかれ機能上の欠陥があり、それが進化を押し進める要因となっている。
完璧なものなど一つもなく、そのうえ、完璧さに対するわれわれの観念でさえ定まっていないのだから、ありとあらゆるモノは、時の流れとともに変化を余儀なくされる。
感知した問題と頭に思い浮かべた解決策が一致してはじめて、デザインを変えることができる。
「示唆されるのは、新たな人工物が、先行する人工物からしか出現しえないという事実であるーすなわち新種の人工物は、理論や発明の才や想像による純粋な創造物ではありえない」
「発明家とは、面倒なことに対して悪態をつくだけでなく、それを排除するために何ができるかを考えはじめる人種である」。
発明家たちが問題に直面して途方に暮れることはめったにない。だから彼らは、どの問題に取り組むかを選択しなければならないのである。
「技術革新の本領は、不完全な行動様式を完全にすることや、不十分で不適当なパターンを改善することにある。」
「本当に良い改良は、ひらめきの結果ではなく、多かれ少なかれ、それらが生じたときの状況に向けられた鋭い観察力のたまものだ」
特許出願においておもに語られる内容とは、既存のモノのどこが悪いかだ。
モノの形は、意図された機能に関係なく、しばしばそれ自体が、より想像力に富む新たな形を触発する
エンジニアリングとは制度化された発明であり、デザインを手がけるエンジニアとは、すでに作動しているが期待どおりーもしくは望みどおりー機能していないものの限界をどう克服するかを、日々模索している発明家である。
テクノロジーと人工物の進化を決定づける原則があるとしたら、その原則は、ありふれたモノにも同様に当てはまるはずである。
特殊化した道具類が歴史を通じて増殖してきたのは、一つに、職人が同じ道具を使って同じ仕事を何度も繰りかえさなければならないからである。創造性に恵まれた熟練工は、こうした決まりきった作業の最中に、仕事の細部に目をこらし、その仕事に影響を与える道具類へと注意を向けるものだ。それゆえ思慮深い職人は、自分の仕事の達成度や効率を制限していると感じる道具で仕事をするあいだに、新たな改良型の道具のアイデアを温める。
不況を悪化させるのは、これまでより「想像力に富む製品がなく、進んだ製造業も存在しないこと」に端的に見てとれる一種の不安だと考えた。
発明家の頭のなかにある非言語的な解決策は、その発明家を促して問題点を明確にさせ、それを必要な言葉で表現さえることが往々にしてある。こうして、創造性の不合理な飛躍を合理化したあとに残るのは、支障を最低限におさえ、新たに発生する不都合を極力少なくして、いかに首尾よく問題を解決するかである。
『さて、取捨選択という「重要な」プロセスが始まる。集まったラフスケッチから私がえらぶのは、ものになりそうなデザインだ。大きな可能性が見てとれるものは、つぶさに検討を加えたあと、ほかの部分との組み合わせや配置に使う。良さそうな前部の処理を、格好な側面の立面図と組み合わせてみたりすることもできる。この作業から新たな一連のデザインが生まれる。』
技術の話にかぎらず、注目すべき業績の前にはたいてい目標があるが、その目標の達成を目指して行号する計画やデザインを評価する真の基準はない。しかし、ひとたび目標が達成されると、それを成し遂げた形や方策が一種の基準となり、後続の試みは必然的にそれと競うかたちで評価される。
明らかな技術上の進歩や明らかな利用上のプラス材料になるものでさえ、その新たな形を全面的に導入するかどうかは、やはり伝統や先入観から影響を受けることがある。
一般の人は、不完全な人工物に遭遇すると、それを複雑化せず、使い方を変えることで対処したがるし、またそうできるようだ。
他方、発明家は人工物の欠点をどう修正するかに意識を集中することによって、少なくとも最初に欠点を排除しようとするときには複雑化したがるようだ。
複雑化の道が選択されると、やがてその状態は、消費者にとって利用上の挑戦になり、ほかの発明家にとっては簡略化への挑戦になる。
デザインとデザイン変更は、つねに他との比較による行為であり、「これ」ではなく「それ」、「これら」ではなく「それら」という選択がつきものだが、通常その選択は、意思決定者の判断基準からはずれる要素が最も少ないものに有利となる。
『ある重要な意味で、工学はむしろ建造しない技術なのだ。あるいは、もっと乱暴に定義すれば、それは、不器用な者なら誰もが二ドルでどうにか為しうることを、一ドルで首尾よくやってしまう技術なのである。』
デザインには数多くの難しい問題があり、必然的にその解決策は、デザイナーたちが理解している過去の問題箇所ばかりか、未来へと続く道を彼らがどれだけはっきり見すえているかによって決まる。
先見性はまさにデザインの核心だが、人工物が独自の形を呈するまでには、長く険しい、そしてしばしば成り行きまかせの道をたどる。
すべての革新家たちは、当然ながら、自分には道の前方がはっきり見えていると信じているが、デザインという旅の中では、行く手にかならず、薮へと続く分岐点が次から次へと待ちかまえている。どの道が最もよく利用されるようになるかは、様式と体制への順応によて決まるのだろう。
デザインがあまりに多くの機能を満たさなければならず、それらの機能にしがたうと単一の形など決まりそうにない場合は、製品自体あるいはその包装に対する顧客の夢と嫌悪をいかにうまく先読みするかが、商業上の成否を決める可能性がある。
デザイン上の問題は、現存する何らかのモノやシステムやプロセスが期待どおりに機能しないという失敗から生じるとともに、将来に失敗が起こると想像されるような状況の予測からも生じる。
目の前のデザイン上の問題ばかり気をとられると、その解決策自体がのちにもっと困難な問題を引き起こしてしまうことが多い。
人とモノの世界に導入された人工物はどれも、人とモノの両方の行動様式を変える。その影響が凶と出るか吉と出るかは最初から明らかとはかぎらないが、もしもデザイナーがデザインの将来を展望し、目の前の目的を通り越したはるか彼方を見るならば、変更による影響をより的確に予想できるにちがいない。
新たな形の登場は、たぶん新たな機能を伴うのだろうが、押しつけがましくて威嚇的である。
発明家やデザイナーやエンジニアをつき動かして、ほかの人びとの目には申し分ないか少なくとも使えると映るモノを修正させる要因は、明らかに、現存するテクノロジーにおける失敗の近くである。
今の世の中に存在するおびただしい数のモノは、果てしない未来を保証している。というのも、現存するモノはほとんどすべて、じっとしていられず不満を抱えた誰かにとって、あら捜しの格好な標的になるからである。
モノは使われるときにその欠点を露呈する。

知のソフトウェア

「知」のソフトウェア (講談社現代新書 (722))

インプット量とアウトプット量の比は、物質的生産であれば小さければ小さいほどよい。それは原材料がいかに無駄にならず有効利用されたかを示す尺度だからである。しかし、知的生産においては、この比は大きければ大きいほどよい。この比が大きいということは、作品に詰め込まれた情報のベースが大きいということを示すのである。
新聞スクラップは、バラバラにして分類の仕方を変えてみるとか、特定の何枚かを抜き出して目の前にならべてみるとか、あるいは不要なものだけ抜き出して捨てるとか、さまざまの理由で、一つ一つ別々に扱う必要が出てくる。
大量の資料を扱うときには、二重の整理をしておくとよい。
すべてを包括した単純時系列のものは、いわば資料のマスターテープのようなものである。
別の目的が出てきたら、別の目的に合わせて原資料を加工することが必要になってくる。
はじめから分類を考える必要はない。正しい分類は事後的に生まれるものなのだ。
一切の資料の整理と保存にかける手間は少なければ少ないほどよい。時間は可能なかぎり、インプットとアウトプットにさくべきである。
一番大切なのは、現実に即した新しい分類があるのではないか、その分類を通してみると、同じ事象がちがってみえてくるような新しい分類があるのではないか、と常に考えてみることである。
重要なことは、何か新しい分類項目を考えようとするときは、既成の分類項目と同一の平面に立ってはいけないということえある。
新しい分類を考えるということは、目の前の事象を既成の分類平面とは別の平面の上でとらえ直してみるということなのだ。
具体的なものを抽象化し、抽象的なものを具体化しつつ、現実を具体性と抽象性の往復の中でとらえようとする努力が、よき知的アウトプットのために必要なのである。
分類は自分勝手に、自分に都合のよいようにするのが一番よい。
自分が興味ある記事を索引で見つけて、その記事のコピーを依頼するあけでなく、その雑誌そのものを手にして、どういう目次のコンテクストの中にその記事があったかを見直してみると、その中に、索引を見ただけでは気がつかなかった、読み合わせてみるべき重要な記事を発見することがしばしばある。
知的生産においても、新しいハードウェアの導入やその進歩あ、作品に質的変化をもたらすのである。
コンピュータが本格的に威力を発揮するのは、人間の脳では処理しきれないような大量の情報に対してである。
個人的情報管理のためにコンピュータを入れることは、あまりメリットがないのかというと、決してそうではない。情報整理からすすんで、情報分析といったクリエイティブな利用の仕方を考えれば大いにメリットがある。
歴史的事実関係について聞くときは、関連事実の時間的先後関係をきちんと整理した年表のようなものを作っておくことが不可欠である。年表を作ってみると、既存の知識ではどこが欠落しているかがわかってくる。
考える材料となるものをあれこれ頭の中に詰めこんだら、あとは頭の中で何か考えが熟して、人に伝えるべき何事かが出てくるのを待つしかない。
KJ法のユニークなところは、これまでは個々人の頭の中ですすめられていた意識内のプロセスを意識の外に出して一種の物理的操作に変えてしまったことにある。
考えるということは、本来個人的になされるべき作業なのである。
あまりごちゃごちゃ心配しなくとも、人間の全体験は、必ずその人の無意識層に刻印を残し記憶されていく。
そのとき、そのために集めた材料とくらべて、自分自身の内部にもともと蓄積されていた材料がいかに重要なものであるかがわかるだろう。
その人がそれまでに蓄積してきたすべてのものが材料となるのだ。その中から何を取捨選択するかによって、できあがるものはまったくちがってくる。
執筆前にコンテを作るという方法の欠陥は、無意識層に蓄積された材料としてどういうものがあるかを、コンテを作る段階においては充分に分かっていないから、その有効利用が難しいというところにある。
メモには二つの目的がある。一つは手持ちの材料の心覚え。もう一つは閃きの心覚えだる。
閃きは放っておくとすぐ消えるから、素早くメモする。
無意識層から材料が意識のレベルに自然に浮かびあがってくるのだから、そのプロセスにことさらな意識的作業を加えて、その結果生まれ出るはずのものを生まれないようにすべきだ。
無意識のプロセスあ、自分でもその存在を忘れていた大切な材料を想起する上で重要なのであって、その材料を拾いあげ、材料の持つ意味を吟味し、評価し、一つの論理展開の中にはめ込むという作業、すなわち意味づけの作業はあくまで意識的作業なのである。
ものを書くというのは、絶えざる仮説検証過程である。

知的生産の技術

ここで知的生産とよんでいるのは、人間の知的活動が、なにかあたらしい情報の生産にむけられているような場合である。
知的活動というものは、もしなにかを生産しているとすれば、それはいつも情報を生産しているのである。
知的生産とは、既存の、あるいは新規の、さまざまな情報をもとにして、それに、それぞれの人間の知的情報処理能力を作用させて、そこにあたらしい情報をつくりだす作業なのである。それは、単に一定の知識をもとでにしたルーティン・ワーク以上のものである。
今日では、情報の検索、処理、生産、展開についての技術が、個人の基礎的素養として、大切なものになりつつあるのではないか。
知的生産は、どこまでも個人においておこなわれるものである。
知的生産の技術について、いちばんかんじんな点はなにかといえば、おそらくは、それについて、いろいろとかんがえてみること、そして、それを実行してみることだろう。
こつこつと、文字で論理を組み立ててゆくよりも、そらでかんがえたほうが、直感的な透察がよくきいて、思想の脈絡がはるかにうまくつく。
思想を開発するにも、そらでやるのと字をかいてゆくのとでは、おのずから特徴がちがっている。
索引をつくることによって、自分の発見、自分の知識を整理して、それぞれのあいだの相互関連をみつけることもできる。
大学ノートのケイの間隔は、ほんとうは何によって規定されているのか。
大学ノートのせまいケイのあいだに、こまかい字で、ぎっしりとかきこんであるのは、なかなかうつくしくもあるし、一種の迫力をも感じさせるものである。しかし、かいた内容をあとから利用するという点からみると、あれはかしこいやり方ではない。どこに、何がかいてあるのか、検索に不便だからである。
かいた内容を分類・整理するためにも、ページの追加や順序の変更ができたらいいのに、とおもうことがしばしばある。
ルース・リーフ式やフィラー・ノート式のノートは、じつは一種のカードなのである。それは、ページのとりはずし、追加、くみかえが自由にできるようになっている。
ノートの欠点は、さきにのべたように、ページが固定されていて、かいた内容の順序が変更できない、ということである。
ちいさいカードは、単語カードか図書カードにはいいかもしれないが、複雑な知的作業には不むきである。
この単純さが、カード・システムの効果を発揮させるための条件なのだとおもう。カード・システムのためのカードは、多様な知的作業のどれにもたえられるような多目的カードでなければならない。
カードをほんとうに活用するためには、しじゅうもってあるくようにしなければならない。
カードにかくのは、そのことをわすれるためである。
カードはコンピューターににている。コンピューターも、人間のかわりに機械が記憶するのである。たしかに、この二つの「装置」には、どこか共通点がある。どちらも、知的生産のための道具としては、いわば「忘却の装置」である。
カードをかくときには、わすれることを前提にしてかくのである。つまり、つぎにこのカードをみるときには、その内容については、きれいさっぱりわすれているもの、というつもりでかくのである。
カードは、他人が読んでもわかるように、しっかりと、完全な文章でかくのである。
ノートとカードのちがいは、ちょうど、現像したてのストリップのままのカラー・フィルムと、一コマずつにきりはなしてスライドにしたフィルムとのちがいのようなものである。ストリップでは、撮影の順序は忠実に保存されるが、内容別に利用しようとおもえば、スライドのほうが問題なくすぐれている。
一枚のカードに二つ以上の内容がはいっているのは、こまる。
たしかに個々のカードは、経験や知識の記録である。しかし、それをカードにしたのは、知識を分類して貯蔵するのが目的なのではない。何万枚のカードも、死蔵していたのではなんにもならない。それは活用しなければならない。カードを活用するとはどういうことか。それは、カードを操作して、知的生産の作業をおこなうということである。
カードの操作のなかで、いちばん重要なことは、くみかえ操作である。知識と知識とを、いろいろにくみかえてみる。あるいはならべかえてみる。そうするとしばしば、一見なんの関係もないようにみえるカードとカードのあいだに、おもいもかけぬ関連が存在することに気がつくのである。
これはいわば、目にみえない脳細胞のはたらきを、カードというかたちで、外部にとりだしてながめるみたいなものである。あるいは、そうして外部で目にみえる形で操作することによって、内部の作業の進行をたすけようというのである。
分類法をきめるということは、じつは、思想に、あるワクをもうけるということになるのだ。
道具をつかいこなすためには、その道具の構造や性能をよくわきまえて、ちょうど適合する場面でそれをつかわなければならない。どんな場面にでもつかえる万能の道具というものはない。
すべての文書をカードにすることは、とうていできないのである。
ノートでも同じだが、カードはとくに、長年つづけてやらなければ効果はすくない。いわば蓄積効果の問題なのだから、一時的におもいついてやってみても、なんのためにこんなことをするのか、わからぬうちにいやになる。
だいじなことは、カードをかく習慣を身につけることである。
スクラップ・ブックというものは、きりぬきをつくった順にならべているだけのことで、内容についての分類と整理をまったくゆるさない。
おおきい記事もちいさい記事も、みんな、同じ型式をあたえられて、単位化されるのである。そして、その規格化・単位化が、その後のいっさいのとりあつかいの基礎になっている。分類も、整理も、保存も、すべてその上でのことである。
知的生産の作業というものは、ひじょうにおおくの場合が、さまざまなシンボルを記入した紙を相手に進行するのである。
ファイリング・システムの分類項目は、徹底的に細分化しなければ、じっさいには役にたたない。
知的生産のための空間の機能を分化させるということは、つまり、知的生産の作業のなかに、いくつかのちがった系列のものが存在することを確認する、ということなのである。
複写機、タイプライター、録音機など、個人の知的生産においてもすぐに役にたちそうな機械類はたくさんある。そういうものもたいせつだが、機械をかっただけではなんにもならない。問題は、機械のつかいかたである。全体としての、知的生産の技術の体系がしっかりできていなければ、機械はねむってしまうだけである。
整理や事務のシステムをととのえるのは、「時間」がほしいからでなく、生活の「秩序としずけさ」がほしいからである。
知的生産の技術のひとつの要点は、できるだけ障害物をとりのぞいてなめらかな水路をつくることによって、日常の知的活動にともなう情緒的乱流をとりのぞくことだといっていいだろう。
各部分は、全体の文脈のなかでそれぞれしかるべき位置におかれることによって、意味をもっているのである。
自分の読書歴すべてが集約されて眼前にあるということは、自分自身の知的活動力に対してあまり幻想的な評価をしないために、ひじょうに役立つ
わたしは本をよむのに、じつは二重の文脈でよんでいることになる。ひとつは著者の構成した文脈によってであり、もうひとつは、わたし固有の文脈によってである。
「わたしの文脈」のほうは、シリメツレツであって、しかも、瞬間的なひらめきである。これは、すかさずキャッチして、しっかり定着しておかなければならない。
読書においてだいじなのは、著者の思想を正確に理解するとともに、それによって自分の思想を開発し、育成することなのだ。
いわば本をダシにして、自分のかってなかんがえを開発し、そだててゆくというやりかたである。
ふしぎなことだが、一群の人間が、それぞれまったく独立に、おなじような経過をたどって、おなじような結論にゆきつくことがあるのである。
新年に日記をつけはじめても、まもなくやめてしまう人がおおいというのは、ひとつにはその技術の開発がおくれているためであって、かく人の意志薄弱とばかりはいえない点もあろう。
かきわすれた日があっても、余白としてのこらないから、いっこうに苦にならない。ふつうの日記帳で、しろいページが何枚かできてしまうと、それだけでがっかりして、あとをつづける元気がなくなるものだ。
自分自身の経験の記録を、着実につくってゆこうというのは、資料の蓄積ということのもつ効果を信じているからにほかならない。
人生おあゆんでゆくうえで、すべての経験は進歩の材料である。とくに、われわれのように、知的生産を業としているものにとっては、これはほとんど自明のことである。
文章をかくという作業は、じっさいには、二つの段階からなりたっている。第一は、かんがえをまとめるという段階である。第二は、それを実際に文章にかきあらわす、という段階である。
文章をかくためには、まず、かくべき内容をかためなければならないのだ。
文章というものは、基本的には、たぐりだすものではなくて、くみたててゆくものだとおもう。
知的生産の目的は分類ではない。分類という作業には、あらかじめ設定されたワクが必要である。既存のワクに素材を分類してみたところで、なんの思想もでてこない。
ばらばらな素材をながめて、いろいろとくみあわせているうちに、おもいもよらぬあたらしい関係が発見されるものである。

アイデアのヒント

すべては一つのアイデアからはじまる。
アイデアは進歩を生む推進力だ。
チャンスを最大限に生かし、未来をつかもうとするなら、常に新しいアイデアを生み出すことが求められる。
情報の本当の価値は、それが別の情報と組み合わされて新しいアイデアが生まれるときに出てくる。
アイデアを得るさいに踏まなくてはならない手順については、わたしが知っているかぎり、アイデアについて持論のある人全員が同じような意見をもっている。
アイデアを得るためにはまず心の準備が必要。
アイデアが浮かぶようなコンディションに心をもっていくというのは、一時的に行えばすむという作業ではない。これは一生続く活動である。
実践の役に立たないものは、アイデアとは呼べない。
手に入れようとしているものが何なのかわからないのに、それをたくさん得る方法を見つけ出すというのは難しい。
アイデアを手に入れるのは、新しいレシピを作るようなものだ。
アイデアについての本はすべて、組み合わせる、関係づける、並べる、統合する、結合する、といったことに触れていた。
「多種多様な自然の中に新しい統一を見つけたときに創造が始まる。それまで似ていると思わなかったものの間に類似点を見つけることで、人は創造的になる。創造的な心とは、思わぬ類似性を見いだそうとする心なのである。」
「アイデアとは何だろうか。一言でいうなら、アイデアは『連想の産物』である。」
「創造的な行為とは、すでに存在する事実、考え、技能、技術を新たに発見し、選び、並べ直し、組み合わせ、統合することである。」
「アイデアいっぱいの人は決して深刻にならない。」
ユーモアと創造力は共通の基盤の上に立っている。それは、思いもよらなかった方法で異なる要素を結びつけ、意味のある新しい「全体」を作ることである。
楽しむことで創造性が解き放たれる。それはアイデアを手に入れるためにまく「種」の一つなのだ。
アイデアを手に入れる人はアイデアが存在することが「わかって」おり、そうしたアイデアを自分が見つけられることを「わかって」いる。
一つの問題を解決するのに一つか二つの方法しかないなんてことはない。
問題を与えられたとき、ほとんどの人は唯一の正解を探そうとする
ほとんどの問題は学校の試験問題とは違う。たくさんの答えがあるのがふつうなのだ。
たくさん答えがあることがわかっているとき、そのうち一つや二つ見つけるのは簡単なことだ。
アイデアを手に入れたいと思うなら、アイデアを手に入れたイメージを思い浮かべよう。
アイデアお手に入れられる「だろう」とイメージするのではない。「すでにアイデアが手に入った」状態をイメージするのだ。
見るものすべてについて、なぜそうなのかを考えてみよう。納得のいく答えが見いだせない場合、そこには改善の余地があるかもしれない。
アイデアを手に入れるための一つの方法が、もっと子供のように考えるということなのだ。
彼らがアイデアを手に入れることができたそもそもの理由の一つに好奇心の存在がある。
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」のなら、既存の要素を多く知っている人のほうが、既存の要素をあまり知らない人よりもアイデアを手に入れやすいということになる。
型にはまった生活から抜け出そう。
「見る」ことを学ぼう。心がけ一つで、今まで考えつかなかったくらいにものが「見える」ようになり、「見た」ものを記憶できるようになる。
「アイデアはデリケートなものだ。」
アイデアにはもともと破壊的な要素が秘められている。アイデアには物事を変える力がある。アイデアが独創性にあふれていればいるほど、もたらされる変化は過激だ。
いつだって別のアイデアを思いつくことはできる。
却下されるのはよりよいアイデアへたどりつくためのチャンス。
歴史に残るような創造力の持ち主の多くは「言葉」を使うことなく、アイデアを直視してきた。
彼らは言葉では考えない。彼らが思い浮かべるのは絵であり、関係性であり、メタファーであり、アイデアである。
水平思考は飛躍できる。論理的な道筋をたどる必要はない。どこにもつながっていないわき道にそれたっていい。
思考はしばしば何かに束縛されている。なぜなら、問題には制限や限界や制約があると無意識のうちに考えてしまうからだ。実際にはそんなものはないのに。
解決法を探す上では枠組みをもつことが必要だ。
創造性そのものが制限を必要としている。なぜなら、自分を制限するものと苦闘するところから創造という行為は生まれるからである。
「アイデアがわたしのところにやってくるのであって、わたしが無からアイデアを生み出すのではない。アイデアは制約のある白昼夢、方向性の定まった夢想のなかから生まれてくる。
今度、何か問題にぶつかったら、自分に問いかけてほしい。「付けなくてもいい条件を付けていないか？」「不必要な制約を自分で作っていないか？」
ある枠組みのなかで書くことを強いられると、想像力はできるかぎり知恵を絞ることになり、そこから非常に豊かな発想が生まれる。
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」とすれば、既存の要素の組み合わせ方を知らない人よりも、組み合わせ方を知っている人のほうがアイデアを生み出しやすいことになる。
あらゆる活動には習慣、伝統、決まったやり方というものがある。そうした「常識」は間違いなくわたしたちの心に刻み込まれている。科学や芸術の分野における大きな進歩のほとんどは、そうした「常識」を誰かが破った結果なのだ。
物事における慣例＝常識はアイデアを得るために非常に大切だ。
一番よいアイデアは往々にして領域を超えたところから来るものであり、新しい考えや疑問を求めてほかの領域を探険することから生まれるものだ。
アイデアを得るというのは、ふつう「それまで一度も組み合わされたことのないものを組み合わせる」ことを意味する。
あらゆる問題には答えがある。となると、問題が何かを正しくとらえることが非常に重要になってくる。問題を正しくとらえていないと、間違った問題を解いてしまいかねない。
「科学の革命をもたらした人々の偉大さは、正しい答えを発見したことよりも正しい質問を投げかけたことにある。それまで誰も気づかなかった観点から問題を見たこと、『どうすれば』のかわりに『なぜ』と問いかけたことが偉大なのだ」
「すべての問題の答えは、前もって存在している。わたしたちに求められているのは、正しい問いを投げかけて、その答えを明らかにすることだ」
泥沼にはまったときは、角度を変えた質問を投げかけてみよう。
問いかけを変えれば答えも変わる。解決法も変わってくる。
必要な情報を得るのが簡単なことではなくても、情報を得るステップを飛ばしてはいけない。
「特殊知識」を「人生のさまざまな出来事に関する一般的知識」と組み合わせることでアイデアは生まれる。
「どんなに創造性の豊かな人であろうと、何もないところから素晴らしいアイデアへとジャンプできるわけではない。やはり、情報という踏み切り板が必要だ。」
あなたが探している大切な情報は必ずある。そしてあなたはそれを見つけ出すことができる。ちょうどアイデアが必ず存在し、あなたが必ずアイデアを見つけることができるのと同じように。
アイデアを考えはじめる前に、できるだけの情報を集めることが肝心だ。
最も大切なのは「意識を集中する」ということだと思う。何かに意識を集中させると、びっくりするようなことが起こるものだ。
試しに、散歩するときに玄関あるいは屋根の素材にちて意識を集中させてみてほしい。きっとこれまでに見たよりもたくさんの玄関や屋根の素材が目につくだろう。
問題に意識を集中させてずっと考えていると、結果としてその問題に関連する情報が向こうからやってくる。
アイデアを手に入れる一番いい方法はアイデアを手に入れることだ。
アイデアを生み出す過程全体をうまく動かすには、どんなアイデアでもいいからとにかくアイデアをいっぱい出していくことが一番だ。
たとえいいアイデアが浮かんでも、ほかに思いついたアイデアと比べてみるまでは、いいものなのかどうかわからない場合が多い。
「いいアイデアを手に入れる一番の方法は、アイデアをたくさん考えだすことだ。」
はじめのうち、アイデアを探すのは非常に難しい作業に思える。しかしいったん動きが起こると、アイデアはどっと出はじめる。そうなったら、立ち止まって分析などしてはいけない。そんなことをしたら流れがとまる。
いつだって、必ず別の答えはある。
答えを探し出したり、アイデアを生み出すには、問題をじっくり観察しなくてはならない。
問題がどうしても解けなかったり、アイデアがどうしても浮かばないときは、すべても忘れてしまうことも大切だ。

パラダイムの魔力

パラダイムの魔力―成功を約束する創造的未来の発見法

戦略的探検には、つぎの5つの要素がかかわる。
1. 影響の理解力。これは、探検を開始するときに、自分の考え方に影響をおよぼしているものを理解する能力である。
2. 拡散的思考力。これは、正しい答えを二つ以上見つけ出すのに、必要な能力である。
3. 修練的思考力。これは、データを整理し、選択の優先順位をつけるのに、必要な能力である。
4. 地図作製能力。これは、現在から将来への道筋を示す能力である。
5. 表現力。これは、将来の探検の中で発見したものを、言葉や図形やモデルに表現する能力である。
アダム・スミスは『理性の力』の中で、こう定義している。パラダイムとは「共有された一連の仮説である。パラダイムは、われわれが世界を認識する方法であり、魚にとっての水のようなものである。パラダイムは世界を説明し、世界の動きを予測する一助になる」。
パラダイムとは、ルールと規範であり、(1)境界を明確にし、(2)成功するために、境界内でどう行動すればよいかを教えてくれるものである。
あらゆるパラダイムが、新しい問題を発見していく過程で、解決できない問題を浮き彫りにしていく。そして、解決できない問題が引き金になって、パラダイム・シフトが起こる。
だれがパラダイムを変えるのだろう。簡単に言ってしまうと、アウトサイダーである。現行のパラダイムを細かい点まで十分に理解していない人、場合によっては、パラダイムを理解していない人である。
アウトサイダーに拒絶反応を起こすには、それなりの理由があることを心にとめておくべきだ。
研修を終えたばかりの新人と違う分野から来た経験豊富な人とに共通する強みの共通点は、分野についての経験が乏しいことと、何ができないかを知らないこと。
すばらしいアイデアがひらめくとき、それは仕事の初日である。その次に、すばらしいアイデアがひらめくとき、それは会社を辞める日である。
イノベーションはどこからやってくるのだろうか。それは、周辺からやってくる。「できない」ことを知らないアウトサイダーがいる所からやってくる。
パラダイムは「心理的フィルター」の役割をはたしている。つまり、だれでも、自分のパラダイムを通してしか、世界を見ることはできない。
見えるはずだと思うものは、はっきり見える。自分のパラダイムに合致しないデータは、よく見えない。まったく見えないことさえある。
自分がすでに習熟しているものを改善する「パラダイム強化」のイノベーションが提案されれば、受け入れやすい。しかし、「パラダイム・シフト」のイノベーションを提案されると、抵抗を感じる。
人はパラダイムを変えるとき、あるいはパラダイムを学ぶとき、世界はまったく新しいものに見えてくる。
「ものを考えるうえで重要なのは、パターン（パラダイム）を作ることだと、すぐにわかった。ものごとをパターン化すれば、どんな複雑な情報でもすばやく整理できる。しかし、これは強みにもなれば、弱みにもなる。パターン化されると、新しい発想が白い眼で見られるようになる。」
多くの場合、パラダイムは目に見えない。それは「いつもやっていること」だから。
パラダイムは役に立つ。重要な情報と、重要でない情報を区別するのを助けてくれるからだ。情報をどう見るか。それにどう対応するか。それを教えてくれるのは、ルールである。
わたしたちはだれでも、パラダイムを学んだときに、新しいことを理解する。
人間が何人かあつまると、問題を解決する力が何倍も大きくなる。違うパラダイムをもつ人が集まれば、それだけ対処できる世界は大きくなる。
ほとんどの場合、正しい答えは二つ以上ある。
立場の違う人のパラダイムを使えば、解決策が見つかる場合が多い。
「21世紀には、重要なものはすべてハイフンでつながれる。」
ほんとうにすばらしいアイデアが出てくるためには、馬鹿馬鹿しいアイデアが百個は出てくる必要がある。
「ほんとうの発見とは、新しい土地を発見することではなく、新しい目で見ることだ。」

アイデアマンのつくり方

アイデアは頭のいい特別な人だけが生み出すものじゃない。
アイデアマン・メーカーはアイデアが生まれる空気をつくる。
アイデアの満ちあふれる環境にしたいなら、職場は楽しくなくてはいけない。
楽しむことで創造力が解き放たれる。
自分で考え出したつもりのアイデアも、実は20年前に読んだ何かと、昨日読んだ何かが「衝突して」生まれたのかもしれない。
彼らにはアイデアを生み出す力がある。バカなことを考えられる環境がなくては、その力は発揮できない。
新しいアイデアは、まったく何もないところからひねり出すものではない。シェフが新しいメニューを考えるときのように、さまざまな素材のなかからいくつか選び、新しい組み合わせを考えていく。
ビジネスの現場で正解が一つしかないなどということはまずありえない。多くの答えがあるのが普通だ。唯一の正解にこだわっていると、筋の通った解決法や効果が期待できたやり方、もっとすばらしい別のアイデアを生み出すきっかけになりえた発想などが陽の目を見ることなく却下されてしまいかねない。
いつだってもっといい答えがある。いつだって。
アイデアを手に入れるために欠かせないのが「ねかせる手法だ。
「ねかせる」手法を活用するには、一つの仕事を「ねかせて」いる間に取り組める別の仕事が必要だ。
アイデアマン・メーカーは目的地を示す。だが、そこへいたるルートをあれこれ指示してはいけない。
「問題をどう設定するかは、しばしば問題を解くことよりも大切である。問題を解くのは、単に数学や実験の技能があればできることかもしれない。だが、新しい疑問や問題を提示したり、以前からある問題を別の角度から見るにはクリエイティブな創造力が必要であり、それができてこそ、本当の進歩が生まれる。」
質問を変えれば答えも変わる。課題を変えれば、別の解決法も見えてくる。
アイデアはそれぞれが真珠のようなものだ。二つとして同じものはなく、こわれやすく、輝きを放っている。そして実際に使われるまではどのアイデアが役立つかはわからない。
アイデアを生み出すための効率性を気にするのはやめよう。

作るセンス　工作の思考

創るセンス工作の思考 (集英社新書 531C)

柔軟な発想というのは、突然思いつくものではなく、いつも可能性を探す目で見ている、その集積の中から芽生える。
知ることは、知らないことを増やす行為。
オリジナルのものを作る場合には、インプットとアウトプットとの間に、膨大な処理が必要であるし、そもそもインプットするものを探し、選び、そして整理することから必要になる。これを処理する過程で、作り手のオリジナリティが表れ、作られたものの価値が生まれる。そして、作り手のオリジナリティは、この処理体験の蓄積でさらに成長するのである。
新しいものは、新しい視点、あるいは新しい発想から生まれる。人間はものを見ているときに、自分の目で見ているわけだが、そのときに思考はもっと自由に働く。見ているものの裏側を想像したり、過去はどうだったか、未来はどうなるのか、といった飛躍も可能だ。つまり、それが視点である。

アイデアパーソン入門

アイデアパーソン入門 (講談社BIZ)

すべてのアイデアが上手くいくとは限らないが、可能性は増える。
よいアイデアは価値を創造できる。
アイデアのヒント、源泉は生活の中にある。
考えるとは、選ぶこと。アマチュアは選択肢が少なく、プロは多い。
アイデアは企画の素。前段階。「コレはいい！」というアイデアを選んで、企画レベルにまで整えていく。
突拍子もないアイデアとは、組み合わせが意外、あるいは組み合わせた素材に新鮮さがあった『だけ』。
まず既存の要素をどこかから集めてくること。後は集めてきた素材を組み合わせること。
組み合わせを分解してみると、気づきがある。
一つの言葉がきっかけになって、止まらないほどにアイデアが湧き出てくることがある。
感動したことから、すでに自分の中に蓄積されていた既存の要素を呼び起こす作業を（ほとんど自動的に）行う。おな
アイデアは「すでに知っていること」から生まれる。
捻りのきいたアイデアとは、新旧の体験・知識（既存の要素）がぶつかり合うところに生まれる。
意外な組み合わせがいいアイデアにもなる。だとするならば、すでに知っている既存の要素をどれだけ柔軟に思い出せるか、がポイントになる。
既存の要素が少なければ、それだけアイデアという選択肢も少なくなる。
既存の要素を常に、自分の手の届く場所に引き寄せておくのか、が焦点。
「へえ」と一瞬でも感じた、ということは、何かがあなたの感性に引っかかったということ。すなわち、アイデアに結びつく可能性が高い要素。
選択肢としてのアイデアだけを考える時間とそれを選ぶ時間、さらに選ばれたコアアイデアを具体的な企画に詰めていく時間を物理的に峻別すること。
アイデアは、ある一つを出発点にしていかようにも広がり、変化していく性質を持っている。いま捨てようとしている、その一案から化け物のようなスゴい案が派生するかもしれない。
思いついたアイデアは、必ずメモに落とす。
アイデアはかよわく、はかない命しか持っていない。
「アイデアはまだいい加減でいい」。心のハードルが下がると、数を出すことがグンと楽になる。
アイデアの数を増やして行くために、最初に手にしたアイデアを捨てずに増幅させていく。
持っている既存の要素（直接体験、関節体験、知識のジャンルや幅）にアイデアが左右されてしまう。アイデアパーソンとしての限界。
知らないことはアイデアにはならない。

BCG流非連続思考法

BCG流非連続思考法アイデアがひらめく脳の運転技術

イノベーション力は人々が現実を変える能力であり、創造力は人々が現実に対する認識を変える能力。
認識の変化が起こるためには、仮説、判断、ステレオタイプのいずれかが打破されなければならない。
既存の考えに縛りつけられているうちは、その中で精一杯の工夫をしようとする。
ある見方から別の見方への変化は驚くほど唐突に起こる。
100％わかっていても、見方を簡単に変えることはできない。我々は自分のものの見方を完全にコントロールすることはできない。
認識を変えることによってしか新しいアイデアを生み出せない。
脳はあらゆる条件の中に何らかのパターンを見出そうとしている。
我々の脳は常に外界に意味を見つけようており、全く異なる情報であっても組み合わせによって何らかのパターンを導きだそうとしている。
新しいコンセプトを生み出すことと何か違うものを見出すことは、同じステップである。思考の技術とは新しい形を生み出す技術にほかならない。
思考とは、形をつくりだすことであるーその形には、小さいものから（ステレオタイプ）、中くらいのもの（パターン）、そして大きいもの（パラダイム）まである。
我々はこの世界を独特の個人的な方法でしか知覚することができない。
ジレンマは解決できるものではなく、それから自由になるためにはものの見方全体を変える必要がある。
人や会社が変化の予測も変化への対応もしないのは、世界が常に変化していることを認識できないからだ。我々は警告のサインを見過ごしているか、少なくともその意味を理解していないのだ。
（アーサー・ケストラーによれば）発明とはすでに存在しているものを新しい方法で組み合わせたものである。
アイデアを生み出すには二段階のプロセスが必要。まずアイデアを思いつく段階ーここでは、とにかくたくさん思いつく必要がある。そして次に「優れたアイデア」に洗練させていく段階。
脳は二つのサイクルをもつエンジンである。最初の脳の働きは「古き良き」アイデアを「新しい」アイデアへと転換させ、二番目の働きは「新しい」アイデアを「優れた新しい」アイデアへと昇華させる。
新しいアイデアを生み出すプロセスとアイデアを優れたものにしていくプロセスには大きな違いがある。拡散的思考と収束的思考の違いと考えたい。
発明することと批評することは全くの別物であり、どんなに急いでいるときでも同時にやってはいけない。
別の視点をもつことが機械の限界を克服し、創造力が機械的なアルゴリズムの見直しを迫る。
最初から優れているアイデアは存在しない。
創造力で問われるのは量であり、判断力で問われるのは質だ。
優れたアイデアを得る最良の方法は、できるだけたくさんの新しいアイデアを持つこと。
驚き＋疑問＝新しいアイデア
ものを考えるためには、思い込みを捨てて、いつも自然に疑問を抱き、静かに懸念を抱くようにする。
二十年前、創造的であることは、新しい「やり方」を見つけることに尽きた。しかし、今日では、創造的であることは、新しい「何か」を見つけることになりつつある。
創造とはものの見方をいかに変えるか、という問題だ。
驚きのないところにアイデアは生まれない。
最初に心に浮かんだ問いかけからブレーンストーミングを始めるのが良いとは限らない。
質問は質問以上のものであることを、肝に銘じたい。
問題を再構成するとき、いくつか制約を設けると、考えが刺激される。例えば、外国語に置き換える、など。
物事を別の視点から見たり、認識を変えたりできればーつまり創造力を発揮できれば、問題は簡単に解決できる。
「創造」は「ひょっとすると生まれるかもしれない新しい考え」と言っていい。
発明の最初には新たな関係への気づきがあり、それまで別々に知られていたもの同士の間に独自のつながりができる。
画期的なアイデアがあれば、経済的に成功することができた。しかし情報を軸とする社会では、こうした画期的なできごとは起こりにくい。それには二つの理由が考えられる。一つには、不確実性が増したためにアイデアの前提条件がすぐに変わってしまうことだ。二つ目の理由は、新しいアイデアの多くは「情報」であるが故に、真似されやすいということだ。
新しいアイデアあ収益の源であることに変わりはないが、それ以上に重要なのはアイデアを生み出し続ける能力だ。
どうやってアイデアを管理するか。
優れたアイデアだけが企業の競争力を培い、維持できる。
大切なのはアイデアのもつ本当の意味を理解することだ。何の役にも立たないと思われているアイデアが、ある日突然他のアイデアと一緒になって目標に向って動き出すことは、決して珍しくない。
新しいアイデアは最も困難な状況から生まれてくる。
規律の中でこそ豊かな創造力が育まれる。厳格すぎて何も発想できないような状況でない限り、はっきりした枠組みの中でこそ、創造力はますます輝きを増すものだ。
創造力とは、考える力ではなく、より良く考える力だ。
制約下でいかに創造力を発揮するかは、標準化、画一化に向かう現代社会では、ますます重要になっている。
ある人の驚きはしばしば他の人の創造力を触発する。
現実を変えることは、本質的に継続的なプロセスだが、認識を変えることは、時折しかおこらないプロセスだ。

嶋浩一郎のアイデアの作り方

嶋浩一郎のアイデアのつくり方 (ディスカヴァー携書 3)

一見、関係ないものが結びついたほうがアイデアが斬新。
整理整頓をするということは、自分の掻き集めた情報に、自分なりの秩序を持たせて、利用しやすい状況をつくるということ。
新しい時代の新しいアイデアは新しい情報の組み合わせがないと生まれない。
情報をのびのびとごちゃまぜに飼う。そうすることで一見まったく関わりのないように見える情報と情報とが結びつき、新しい知識やアイデア、視点など、新しい情報が生まれる可能性が高まる。
情報は放っておいても勝手に交配はしない。
情報はとにかくあつめる。
集める情報に「多すぎる」ということはない。
自分のアンテナに引っかかった、気になることだけを集める。
情報収集するときには、カテゴライズは無用。
情報のソースは明記する。
ギャップのある情報が交配するとインパクトは大きい。
情報は2軍ノートに記していく。
2軍ノートから、面白い、興味深いものをセレクトし、1軍ノートにデビューさせる。
収集した情報は、一旦並べておく。
情報は同じところにないと後から探しにくい。
まったく関係ない話が突然つながることが多々ある。
ランダムな情報の「羅列」という状況があってこそ、二つのネタが化学変化するように結びつく。
情報を見つけたあと、1軍ノートに書き込むまでに1ヶ月寝かせる。
書き込む時に見返して面白くない場合は無視する。
情報を交配させるときに大事なのは、一覧性が高いこと。
パソコンは、１フロアずつ巡回していかなければいけないため、一覧性に欠ける。
無関係な情報の羅列が、情報の交配を可能にする。
自分の興味関心領域を出発点にさまざまな情報を回りに付加していく感覚を身につけると、普段まったく気にしていなかった情報も気になってきたりする。
企画作業＝情報の編集×ひらめき。
企画を立てるためにはなるたけ多くの関連情報を集めることも大事だが、その多数の情報の中から本質的に必要な情報を選んで、必要ないと判断した情報をばっさり切り捨ててシナリオをつくっていくことが要求される。
異なる情報をまとめあげるプロセスにクリエイティビティが発揮される。

アイデアのつくり方を「仕組み化」する

すぐれたアイデアは、一気に世の中に普及し、当たり前のものとして浸透していく。
フレームワーク最大の難点は、そのプロセスやテクニックをいざ使おうというときに「しまった、覚えていない！」となりやすいところ。
創造性は、他のさまざまなスキル同様、使えば使うほどうまくはたらくようになっていく。
創造性のテクニックは、「異なる視点を与えることで問題を変形させる」ことに、その本質がある。
何が問題かを明確に定義することこそが、解決へと前進するうえで非常に大切。
創造的に考えるときには、「いつもと同じような、決まった道筋」が邪魔になる。
創造的であることに対して立ちはだかる主な障害は、まわりの人の（否定的な）反応。
アートとは、世界を違った視点で捉えるビジョンを持つことであり、同時にそのビジョンを描くスキルを持つこと。
創造性のテクニックの本質は「制約から脱すること」。
あなたが抱える問題の、もっとも根本的な前提を疑う。
問題のスケールと複雑さを変更させる。
空想とは、自分の中にあるものを再発見するのに必要なスキル。
理想的な状態を考えてから、抱えている問題の解決策を検討する。
アイデアを刈り取る前に、しばらくそのアイデアが育成されるチャンスを与える必要がある。
問題を他の出来事や対象に無理矢理結びつけ、見立てて考える。
実行可能なアイデアを魅力的なものにするより、魅力的なアイデアを実行可能にするほうがはるかにたやすい。
創造性に対してもっとも障害となるもののひとつは、「既に知っているもの」である。
創造を起こすためには、新しい知識をベースにしながら、既に知っていることを超えて発展させることができなければならない。
アイデアを「関係する他者の視点」で眺めてみる。
アイデアの良いところに意識を向けることで、その良い点がさらに強化され、好循環が起こる。
創造力に富むだけでは不十分だ。実行を伴わないものは創造的ではない。
楽しむことと創造性の間に、直接的な関係がある。
楽しい環境では、人々が創造的になりやすい。

自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法

自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう

発想を実現するためには、次の2つを解消すればいい。「考えても思いつかない」「思いついたことが形にできない」。
アイデアを出すメソッドや発想を実現するハウツーは、「体質と環境」を作りながら、学んでいかなければ身につかない。
「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するものである。」
いいアイデアは、次のアイデアを呼び出す性質を持っている。
あるフォーマットにのっとって自分を考え直すことは、いつもとはちょっと違う視点から自分を見直すことになる。
与えられた範囲が広すぎる場合、分割し、絞って、そこから考えていく。
ひらめきは「発想」のほんの一部にすぎない。
「発想」とは、「筋道のある思考過程」。
発想がひらめくためには、「世界に対して常に質問し続ける」姿勢が大切。
「世界に対して常に質問し続ける姿勢」を持つために、今の自分はどのような状態か、自分がやりたいことは何か、自分が何を切り口にして世界を見るべきなのか、そこを掘り起こしていく。
連想に枠を設けない。連想が連想を呼ぶのに任せる。
発想というのは、元来、遠回りするものなのだ。
無駄だと思われる中から、新しい結びつきを見つけることができる人こそ発想を生み出す。
課題があって、何か発想しなければならない。そんなとき、大切なのはスタート地点の設定だ。
課題が出てきたら、「自分の考えてきたこと」「自分がやってきたこと」「自分が好きなこと」そういったことと、どうすれば結びつくかを見つければいい。
乱雑さ、誤解の生じやすさが、新鮮な誰も考えつかなかったアイデアにつながることは多々ある。
自分の切り口を持つと、他の人には真似できない独自の方法で世界を眺めることができるようになる。
アイデアがたくさん出てくるようになったら、今度はクオリティを高める。単なる「思いつき」から、実現可能性もふくめた「企画」にブラッシュアップする。
ダメなアイデアはアイデアが付け加えにくい。

創造力を生かす

創造力を生かす―アイディアを得る38の方法

創造力は努力すれば促進されるし、創造的な考え方にはさまざまなやり方がある。
創造のランプの最良の油は体験。
自信が創造的な能力の鍵となる。
創造的思索には一定時間を当てることが望ましい。
適切な精神集中をすれば良いアイデアを得るのには時も所も選ばない。
紙と鉛筆は集中を促す鍵であり、集中はまた創造的なアイディアの鍵でもある。
真に創造的なイマジネーションの機能は2種。すなわち、見つけたものを追跡し、変化させること。
追跡の機能は新しいものを見つけ出す働きをする。
鉛筆はこの追跡を一層実りあるものにする。つぎつぎに思いついたことを書き留めてゆけば、それが創造力を促進させるようになり、思いつきが思いつきを呼ぶようになる。
変化の機能は、それ自体新しくない事柄や思想を料理して、すっかり新しいものに仕上げる働きをする。
創造的イマジネーションでは、集めたものを一度ばらばらに解体してまた組み合わせねばならない。
創造力は自動的には働かない。
イマジネーションも、知識というガソリンなしでは走ることができない。
生の体験は創造力にとって最高の燃料となる。
連想は、創造力の偶発的要因に大きな役割を果たしている。
結合を創造性の精髄だとする人々が多い。
思いつきや観察や結論を書き留めるようにすれば、連想は一層アイデアを生むようになる。
チェック・リストを利用すれば、連鎖思索を一層創造的にする。
意志をイマジネーションに向わせるには、鉛筆が金てこの役割を果たす。記録を取ればそれだけアイディアもたくさん生まれる。
創造的であるには、持続も必要である。
判断力が働きすぎると創造精神は硬化してしまう。
創造的思索は肯定的態度を必要とする。
創造的な成功は通常、案出した試案の数に正比例する。
判断力に創造力の邪魔をさせないようにするには、すべての可能なアイディアが得られるまで、判断を遅らせることである。
創造的な努力には、気持ちをくじくような言葉は禁物である。賞賛はますます気持ちに励みを与える。
アイディアの案出には努力と鍛錬が基本原則である。
創造的な試みの第一段階は肚をきめること。
創造的作業に重要な意志は、スタートすることで強くなる。
全身を意志にすることで、創造的な思索に大切な、あらゆるものに対する意識性が生まれる。意識性によって吸収した資料を蓄積し、精神に類別させ、創造的な個々の問題に適用することができる。
良いアイディアは通常、取り組んでいる問題についての詳しい知識と、頭に集積されている一般的な事実との結合によって生まれる。
創造的な努力によってアイディアを生み出すことはできる。そのためには良い目標が始動棹として、また焦点として必要となってくる。
目標を定めることで問題の半ばは解決されることが多い。
「よく説明された問題は半ば解決されている」のが本当なら、問題に近づくにつれて解答がますます近づくのもまた本当である。
創造的な目標は一般的なものから特殊なものへと極限するだけではなく、幾つかの小さな目的に分解することも大事である。
一つのアイディアが他を導きだすように、一つの目標もまた他を導きだす。
どのような分析でも、それ自体創造的な成果をもたらすこととなる。連想力の速度を上げ、イマジネーションを促進させる糸口を明らかにしていくからである。
調査は単に知ること以上に深く掘り下げねばならない。「なぜ」と「いかに」を探求するのだ。
創造的思索は新旧の事実を関連づけ、全事実と個々のものの関係を見るうちに進歩していく。だから、新事実を発見するのに加えて相互関係を発見することが大事である。
類似点を求めているうちに、創造的思索を導く原則となるべき共通要因を掘り起こすことがある。
類似点ばかりでなく相違点も分析すべきである。
新しいアイディアとは古い幾つかのアイディアの結合
イマジネーションは自由に駆使するほど良いものになる。
打ち出される数多くのアイデアのうち、本当に的を射当てるのはごくわずかだから、試案が多いほど成功の機会は多くなり、連想力もよくなる。
すべてのアイデアは書き出した上で照合しなければならない。そして、絶えずイマジネーションに「他には？」と尋ね続けるのだ。
事物や考えや才能の利用法をイマジネーションに問いかけてみる。
改作や翻案のできるものを追求する。「これと同じようなもので私が手本にできるものはないか」をよく考える。
「これを変化させたらどうなるか？」「一ひねりしたらどうなるか？」を考える。
創造的な問題には、必ず「どんなふうに変えられるか」を自問してみよう。
イマジネーションを拡大に用いて、「大きくするには」「何を加えるべきか」「倍増するには」を考えてみよう。
創造力を利用して縮小、省略する方法を考えてみよう。小さくする、低くする、軽くする。
「これとあれを置き換えてみたら？」「何で代用できるか？」を考えてみるのも、試案を積むのに良い方法である。代用品の追求は無数のアイディアを引き出す。
配置変えをしてみることによって実に多くの試案が得られる。試案の数は配置や順序を買えることによって無数に得られるのである。
「他にどのような並べ方がよいか」「この部分をどこに置けばよいか」などを考えることによって構成要素の配置変えを試みよう。
対照は連想の基本原則なのだから、逆のものを考えればそれだけ連想力が高まることになり、意識的、無意識的に試案をふやしてゆくことができる。
結合は創造性の諸原則中最も有用な方法と思われる。
イマジネーションを働かせようとする努力そのものが、すでに創造性を高めることになる。
啓示（突然アイディアがあらわれるひらめき）は努力を要しないものではあるが、ある程度の意志力を必要とする。

創造的な努力を続けたあとでは、考えをしばらくさまよわせるとよい。

連想力は自由に泳がせておくとしばしば最高の働きをする。

啓示は気を抜いているときにやってくるものではあるが、それには前もって努力を重ねておくことがどうしても必要である。

「稲妻のように」浮かぶアイディアは通常その問題を絶えず念頭においている者のみが得られる。

ほとんどすべてのアイディアは他のアイディアの上に成り立っており、最高のアイディアとは前にあったものの改良にすぎない。

アイディアは周期的にやってくる。

アイディアの種をつかんでも、それを育てるのに失敗する場合もある。

自分のアイディアをつまらないと気短に放り出すべきではない。とりわけ他の用途をよく考えてみるべきである。

人間は改良せずにはいられない。

良い協同者と一緒だと創造的な仕事が一層よくできる場合は多い。

激しい努力をしないでは困難な問題の解決は決して考えつかない。

適切に組織され指揮されているグループはアイディアの金鉱になりうる。

判断力はブレーンストームには無力である。会議の出席者全員がアイディアに関して言いたい放題のことを言って、一つでも多くの試案を出すよう心がけねばならない。

ブレーンストームにふさわしい主題は？問題の総括的なものより特殊なものにすべき。

ブレーンストームの的は一つに絞ってアイディアを集中させる。

スパークする思考

スパークする思考右脳発想の独創力

情報収集と整理、情報の発酵。
アイデアは、情報や知識が起こす化学反応のようなもの。化学反応が起こりやすいように物事をとらえ、情報を頭の中に蓄え、熟成させる。
スパーク（ひらめき）に必要なのは、触媒となる強い問題意識と自身のデータベース。
情報は整理するな、覚えるな。
誰もが集められる情報から創造的な発想や思考を生むのは難しい。
情報収集の過程は、それ自体が想像力を刺激する、楽しい、創造的な作業でなければいけない。
情報収集において重要な点は、常に問題意識を持つということ。
多くの情報の中から、問題意識というフィルターを自然に通った情報に注目する。
情報の整理は、頭の中でチェックするだけにとどめる。
頭の中に引き出し（問題意識）を用意し、その中にネタ（情報）を入れていく。
興味を持った情報は、とりあえずファイルに「入れて」おき、時々見返して役立つものをさらに抜き出して整理する。
頭の中、またはファイルに入れた情報は、基本的には放っておく。それを必要に応じて検索する。
情報は収集し、分析・加工し、発信するもの。
粗削りのアイデアが浮かんだら、それをとにかく誰かにぶつけてみる。
情報をインデクシングする時に、引っかかりの良いタイトルを考える。
考えが行き詰まったら書いてみる。
アイデアを出すための空間、場所、時間を持つことが重要。
ひらめきを訓練するとすれば、何らかの現象を見た、あるいは知ったときに、「なぜ？」問いかける習慣を持つことだろう。